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男子部室で冴えない男子の

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土曜日の午前中、部員全員で行った部室と更衣室の大掃除は、とにかく埃っぽくて退屈な時間だった。みんなで雑巾やモップを手に、普段は立ち入らない場所まで磨き上げる。そのバタバタとした喧騒のなかに、私は大切なノートを置き忘れてきてしまったことに、放課後の部活が終わるまで全く気づいていなかった。

夕方の廊下は、西日が長く伸びて、独特の静けさに包まれている。
「あ、そうだ。男子更衣室の方に置きっぱなしだったんだっけ」

午前中の掃除のとき、男子更衣室の窓拭きを担当した際、棚の上にノートをポンと置いたままにしてしまったのを思い出した。部活の全体練習はもうとっくに終わっている。男子部員たちも、みんな荷物をまとめて帰ったはずだった。

誰もいない、静まり返った男子更衣室の扉の前に立つ。
鍵はかかっておらず、隙間から細く光が漏れていた。
「失礼します……」
小さな声で一応ノックをして、誰もいないことを確認するつもりで引き戸をそっと開けた。

薬品っぽい制汗スプレーの残香と、男の子たちの汗の匂いが混ざった、独特の埃っぽい空間。
その部屋の真ん中で、一人、まだ着替えずに残っている男子部員の後ろ姿があった。

クラスでも部活でも、お世辞にも目立つタイプではない、いつも教室の隅で静かにしている男の子だった。女子たちの噂話にのぼることすら一度もない、正直言って、私もこれまで全く「男の子」として意識したことのない相手。

彼はこちらの侵入に気づいていないようで、ちょうど履いていたジャージのズボンを足首まで脱ぎ、なんと下着まで全て脱ぎ捨てた、完全な全裸の状態で突っ立っていた。

思わず息を呑んだ。
引き返すべきだったのかもしれないけれど、あまりの衝撃に、私の足は一瞬だけ床に縫い付けられてしまった。

彼の細いお腹の下、私たちが普段決して目にすることのない「男の子の象徴」が、そこにあった。
でも、それは私が心のどこかで想像していたような大人の男のおちんちんとは、あまりにもかけ離れていた。

まるで小学生の男の子のおちんちんのように、驚くほど小さくて、幼い印象のまま、ぶらんと力なく垂れ下がっている。全体が厚くて柔らかそうな皮膚にすっぽりと覆われていて、先端のデリケートな部分は全く見えていない。その、あまりにも無防備で、どこか頼りない「皮を被ったおちんちん」を見た瞬間、私は恥ずかしさよりも先に、なんだか妙な拍子抜けというか、少しだけ滑稽なものを見てしまったような、そんな乾いた感情を抱いていた。

彼は私の視線に気づいたのか、飛び上がるようにして振り返り、顔を信じられないほど真っ赤に染めた。

「あ、ごめん。午前中のノート、棚に忘れちゃって」

私は努めて冷静に、まるでお母さんが子供の部屋にでも入るかのような、少し冷ややかで大人のトーンを意識して声をかけた。彼を余計にパニックにさせないための、私なりの配慮のつもりだった。何より、普段全く相手にもしていない男の子の前で、私が動揺した姿を見せるのが癪だったのだ。

彼は声も出せないようで、ただ口を金魚のように開け閉めしながら、手元にあったはずのTシャツで慌てて前を隠そうとした。でも、動転しているせいでTシャツがうまく広がらず、その不器用な動作の隙間から、あの小さなおちんちんが何度も見え隠れしていた。

私は彼の視線を無視するようにして、足早に部屋の奥の棚へと向かった。
見つけるのは簡単だった。午前中に置いたままの、私のノートがそこにぽつんと載っている。

(早くこれを取って、出よう。流石に気まずいし)

ノートを小脇に抱え、私はもう一度、入り口の方へと歩き出した。部屋を出るためには、どうしても彼の前をもう一度通り過ぎなければならない。

彼は相変わらず、部屋の真ん中で硬直したままだった。
かわいそうだから見ないであげよう、そう思ったのに、すれ違う直前、私の視線は吸い寄せられるように、彼の足元へと向かってしまった。

そこで、私は信じられないものを見た。

さっきまで、小学生のそれのように小さくて、柔らかそうに縮こまっていたはずの彼のおちんちんが、明らかに勃起を始めていたのだ。

じわじわと、内部に熱い血液が流れ込んでいくのが、遠目からでもはっきりと分かった。
皮に包まれたままの全体が、まるで意思を持った生き物のようにもこもこと膨らみ始め、長さと太さを増していく。さっきまでの「頼りなさ」はどこかへ消え去り、皮膚が突っ張るようにして、徐々に硬度を持ちながら、角度を上へと変え始めていた。

(嘘……。なんで、今?)

私の頭のなかで、パチパチと何かのスイッチが切り替わる音がした。

彼は私のことを見て、興奮しているのだ。
普段、女子のグループからは見向きもされず、会話のきっかけさえ掴めないような冴えない彼が、私のジャージ姿や、私の視線、私の匂いに、肉体だけでこれほどまでに強烈に反応してしまっている。

その冷酷なまでの身体の正直さが、私の中にあった「あきれ」を、急速に歪んだ快感へと変えていった。

私のなかに、これまで経験したことのないような、意地悪で、圧倒的な優越感が芽生えていくのを感じた。
彼は今、私の前でこれ以上ないほどの恥辱に塗れている。硬くなり始めていく自分の身体を止めることもできず、その未熟で、必死な暴走を、私という女の子の前に晒し続けている。

私は歩みを緩めることなく、でも、彼のすぐ横を通るとき、わざと彼の顔をまっすぐに見つめてあげた。

彼の瞳は、恐怖と、恥ずかしさと、そして私に対する抑えきれない性的な衝動で、潤んだようにギラギラと光っていた。呼吸が、かすかに荒くなっているのが、狭い更衣室のなかに白白と響いている。
彼のその、今にも泣き出しそうなのに、下半身だけは私を求めて硬くなろうとしている歪な姿が、なんだかどうしようもなく男の子らしくて、そして、艶っぽく思えてしまった。

「じゃあね。お疲れ様」

私は引き戸に手をかけ、振り返ることなくそう言い残して、部屋の外へと出た。
パタン、と扉が閉まる。

廊下に出た瞬間、夕方のひんやりとした空気が頬に当たったけれど、私の胸の奥は、まるでお風呂上がりのようにドクドクと熱く脈打っていた。
手にしたノートをぎゅっと胸に抱きしめる。

あの、小さくて皮を被った頼りないおちんちんが、私の存在ひとつで、生き物のように硬く形を変えていったあの瞬間。
思い出すだけで、私の下腹部の奥のほうが、きゅん、と切なく、甘痒い熱を帯びていくのが分かった。

彼はこれから、どんな顔をして部活に来るのだろう。
明日から、私の姿を見るたびに、彼はきっとあの放課後の更衣室のことを思い出して、また頭のなかをあの硬い衝動でいっぱいにされてしまうに違いない。

何も知らなかった頃の、ただの「冴えない男の子」は、もうそこにはいなかった。
彼は私に、女の子としての絶対的な支配権という蜜の味を教えてくれた、忘れられない「男の子」になってしまったのだ。

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